田舎生活研究所

京都・綾部への移住・定住・起業、応援します!

暮らす

VOL.11  工房LAMP

綾部古民家×オーガニックのパン屋さん

縁で広がる、
綾部のコミュニティ

ライフスタイルに同じ価値観を持つ人々のコミュニティが、綾部で育っている。呼びかけ人は、地元綾部をこよなく愛する不動産販売店「原田商店」の原田社長と、「半農半X」生活の提唱者、塩見さん。2人は本誌の連載で、 綾部の古民家で商いをする人々を紹介し、「田舎生活」の楽しさを都会の人に伝えている。

材料は、綾部産小麦と九州産の無農薬無肥料のオーガニック小麦。パ ン生地を18時間寝かせて作る自慢のバゲットは、良質な小麦が持つ、 力強い味わいが真っすぐ伝わる美味しさだ。紙袋は東ティモールの生豆 を自家焙煎した工房LAMPのオリジナル珈琲。

縁が縁を呼び、今では 2人が紹介した移住者間の交流がきっかけで、綾部に移り住む人も多い。 東京池袋でパン屋を営んでいた、山田和気・恵理子さん夫妻。4年前、 3人の子どもと家族5人で綾部・上八田の古民家に移住してきた。綾部の古民家生活支援を続ける原田さんに、恵理子さんはいつも様々な提案をする。

和気さんのパン作りの相棒であるこのオーブンも、東京池袋の「こんがりパンや」から綾部にお引越し。移住して3日後にはパン作りを再開した。

「上林に新しくできるユニークな力フェを見に行きませんか」、「自分で作ったお米の米ぬかで酵素風呂をしてる人がいるんです!」。恵理子さんの提案にいつも耳を傾ける原田さん。 「恵理子さんのように、都会で育った人を感動させるものが、綾部にはたくさんあります。地元の人や起業した移住者が作る、安心で美味しい食物、 センスにあふれた工芸品を巡る。そんな綾部ツアーが作れたらいいですね」。

「自分の感動を伝えたいだけ」と話す彼女ほど、綾部の広報大使に相応しい人 はいない。次から次へと綾部のおすすめ情報を、熱いトークで教えてくれる。

山田夫妻に田舎移住を決意させたのは、東日本大震災だった。その半年前に長男が生まれ、子どもにとって安心な住環境と非ケミカルな住居を考えた末、田舎の古民家生活に行き着いたのだそう。いざ、どこの田舎に住もうか迷っていたとき、頭に浮かんだのが以前本誌で紹介した綾部の「竹松うどん」の竹原さんだった。実は、山田さんが千葉のオーガニック市にパンを出店していた時、隣ブースで出店していた竹原さんと出会い意気投合。京都の綾部には、田舎生活をしている竹原さんがいる!と、震災後すぐに連絡した。

「パンを焼く厨房は整っていますが、店づくりはまだまだこれから。 綾部に似合う、オーガニックで美味しいバゲットを提供していきたい」とパン職人の和気さん。

山田さんは田舎暮らしの先輩として、竹原さんを頼り、綾部の古民家移住を実現させた。また、実際に新生活をスター トさせた古民家は、農家民宿「イワンの里」の秋元さんからの紹介だった。

恵理子さんは繰り返し言う。「綾部には、子供の未来を大事にする人がたくさんいるのが婿しい」

移住して3日後にはパンを焼き始めた山田さん。「特に子どもたちには、 農薬も肥料も使わない自然農法の小麦で作ったパンを食べてほしい」。山田さんのパン作りのように、子どもたちの衣食住、未来を大事にする価値観が綾部の一部で広がっている。「綾部には紹介したい人がいっばいいます!」。
新しい「綾部的価値観」に親しみを感じるなら、ぜひ一度訪れてみてほしい。 山田夫妻のように、不思議な縁で田舎生活が始まるかもしれない。



あくまでアシスト役として、
田舎生活のやさしいパスを出したい。

原田商店は、田舎で起業する人や定住する人の、不動産的サポートと建築のサポートを請け負っている。原田社長は、実際に自社の顧客とはならなかった人であっても、多くの移住者とコミュニケーションを持ち、暮らしの相談ごとや綾部の人脈紹介などで定住後のサポートを続けている。家庭を築き、同じ土地でずっと商売をしたり暮らしてきた人にとつて、仕事と生活の拠点を移すことには不安がつきもの。 そんな移住者の困りごとを解消してきたのが原田社長である。数多い移住者にとっての共通の知り合いであり、綾部の頼れるつなぎ役だ。


有限会社原田商店代表取締役
原田直紀

移住者のお子さんが、将来綾部に愛を持てるかが大事です。大人になった彼らが、 地元で起業やUターンしたいと思えるような場所であってほしい。親の綾部好きは子どもにも受け継がれます。自分は黒子に徹して、移住者同士をつなげていきたい。


工房LAMP

綾部市上八田町舘ノ前3
TEL: 080-8349-1469/mail :yoiyoi.lamp@gmail.com
パンの注文は電話、メールでしていただけます。

(ハンケイ500m 綾部田舎生活コラムより)

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